• HOME
  • >
  • オートガイダー

SBIG社 ST-4(現在所有しておりません)
 
 「ST-4」と言うオートガイダーが発売された時は、ハンマーで頭を殴られた様なショックを覚えたものでした。
 それまでは、下記のMT-160鏡筒にレデューサをつけて撮影する時は、ガイド鏡と常時にらめっこでした。そのため、星を見に来たのに、見ていたのはガイド鏡の中の星だけと言った経験を長くしたものです。
 しかし、オートガイダーという物は、ある意味くせ者でした。ガイド鏡にガタがあると、そのガタをそのままガイドしてしまうのです。そのため、ガイド鏡も安いアクロマートのものをやめて、フローライト(蛍石)を使ったものに変えました。微動装置もガタの原因になるので、丈夫な粗動装置を採用しました。(何個も買って試行錯誤しました。)ガイド鏡も、鏡筒とドロチューブの2ヶ所をがっちり固定してあります。
 ・・・しかし、このST-4は長い間沈黙しておりました。キャリブレーションの段階で、いつもエラー表示が出ていたのです。そのため、欠陥品を買ってしまったのかも知れないと思ったものです。
 それが、苦節10年(そんなに時間が経っていたかはちと不明。)を経て、まともに動き始めました。それは、天文ガイド誌にこのST-4の特集が載っていたからです。有名なアマチュア天文家の方が解説してくれていました。「このパラメーターは大体このあたりの数値を入れます。失敗している人の原因は、殆どがこの数値が間違っているのです。」みたいな事が書かれていました。確かに、その数値を入れると、初めてキャリブレーションでエラー表示が出ずに、ガイド自体もちゃんとしてくるようになりました。私は、完全なアホでした。
2000年に撮った高橋EM200 Temma Jr.マウントに乗せたMT-160鏡筒。FC60と言うフローライトを使ったガイド鏡の後ろには、スタンドアローンタイプのST-4オートガイダーが付いています。それほど感度が高くなかったため、ガイド鏡には粗動装置が付いています。(微動装置のものはガイド星を導入するには便利ですが、ガタの原因になります。)
 
 眼視で星を視野の中央に入れてから、ST-4を付けるのですが、これが、なかなか星が入ってくれません。そこで、フリップミラーのような「フリップメイト」を大枚をはたいて購入しました。これで、効率がかなり上がりました。(写真がなくなっておりましたので、ネットからがめさせて頂きました。)
 
 装置全体は、こんな感じです。手持ちの写真が無かったので、ネットから画像をがめました。
 動き出すと「カチッ、カチッ。」とリレーの音が、今では懐かしいです。

 SBIG社 ST-402 ME  NABG
(2018年7月?に処分してしまいました。)
 
 次に購入したのが、この機種です。これは、冷却CCDカメラでもあり、オートガイダーでもありました。私は、高感度のメリットを考えてNABG(ノン・アンチ・ブルーミング・ゲート)タイプを買いました。蓄積された光が定量に達すると、星から線のように光が漏れますので、この装置自体での撮影にはイマイチ向かないようです。それなのに、フィルターをプリセットしたものを購入してしまいました。アホです。ちなみに、パソコンと繋いで使用するタイプです。
 感度が極めて高いので、ガイド鏡に直付けしても、ガイド星に困ることはほぼありませんでした。高橋のNJP Temma 2マウントにTOA130S鏡筒を乗せて写真を撮ることが多いのですが、成功例は飛躍的に上がりました。
 しかし、時が経ち問題が発生してきました。この装置を制御しているのは、純正のCCDOPSなるソフトなのですが、日本語版では、Vistaまで、英語版でもWindows7までしか対応していないのです。およよよ。
 最近では、体調の悪さから遠征を殆どしておりませんので、出番がありません。また、上記の様に、Windows7までしかフォローしていないこともあって、下記の K-ASTEC Q5L-100GSSアルカセットや、ラセルタ M-GEN スーパーガイダーを購入。もう出番はないかも。いとをかし。って、処分してしまいましたからぁぁぁ!
 
 
形は小さな四角い弁当箱のようです。ちなみに、親子亀タイプの乗せ方がバランスが合いやすいです。ガイド鏡は3ヶ所でがっちり直付け固定しています。
 
 
本体だけですと、こんな感じです。
 
 
TOA130Sにレデューサをつけて15分露出を2回しております。このシステムなら安定感が抜群です。
 

 K-ASTEC Q5L-100GSSアルカセット
及びステラショット2&ステラショット3

 
 これは、QHYCCDのQHY5IL-IIMにコーワがのCマウントレンズ(100mmF2.8)を組み合わせた極めてコンパクトなオートガイダーセットです。本体総重量はわずか約300g程度です。
 上記のST-402MEのソフトが、いつまで使えるのか危機感を感じて購入しました。制御ソフトはフリーソフトのPHD2.6.8や、ステラショットを使います。冷却装置はないのですが、ノイズが少ないので全く問題になりません。
 しかし、この所の体調の悪さから、あまり使っておりません。アホぢゃ。また、PHDというソフトは、現在のバージョンですと、極軸ドリフト法が使えますので、北極星の見えないベランダからでも極軸が合わせられると言う大きなメリットがあります。このドリフト法、最初は全く使い物にならなかったのですが、パラメーターを初期化して入れ直したところ、何とか使い物になりました。ようやく、ベランダからでも何とか撮影が出来るようになりました。まぁ、光害がひどいので、撮るのは惑星や月になっちゃいますけどねぇ。
 
 ★★制御ソフトは、当初フリーソフトのPHDだけでしたが?、アストロアーツのステラショットでも制御できるようになりました。(最新版はVer.2。ディザリング撮影もできますし、キャリブレーションの精度が向上げな。メーカーのHPには「ステラショットではオートガイダーの写野から最大10個の恒星を自動抽出してずれの量を計算します。1個のガイド星でオートガイドを行うよりもはるかに精度の高いガイディングが可能です。」と書いてあります。でも、なーんか、ガイド性能は・・・うーむ・・・(でも、最近は、ご機嫌宜しゅう、ガイドはあまり問題なく使えています。)
 

  興和製の100mmのレンズが付いています。こんな物でまともなガイドが出来るのか?実はちゃんと出来る様です。
 後で調べると、実際にはガイド鏡の焦点距離の5倍の焦点距離ならちゃんとガイドするようです。となると、この100mmのガイド鏡なら、500mmの主鏡のガイドはOKと言うことでしょうか。理論的はもっと長い焦点距離の主鏡をガイド出来るようですが・・・
 

  超いい加減なセッティングですが、まあ、何とか使い物になっています。ボーグ77EDⅡにマルチレデューサ0.7×DGTを付けて、Canon 60 D SEO-SP3改で5分露出です。とゆーことは、焦点距離は571mm相当になりますねぇ。まあ、超いい加減なセッティングで、ベランダから撮ったことを考えると、まあ、良いでねぇのぉと言う結果です。上のオレンジ色の明るい星はアンタレスで、その下はM4でしょうかねぇ?自宅ベランダからなので、空が明るくて肉眼では確認できず。

  
 

  メーカーのHPなどを見ると、興和製の100mmレンズでもTOA130Sを何とかガイド出来そうですが、不安になって、焦点距離が240mmである高橋製作所のGT-40を購入しました。
 

 これが、高橋製作所のガイド鏡、GT-40です。思っていたより結構デカいですよ。以前使っていた、40mm屈折赤道儀H型も、多分同じものが使われていたのでは?
 

 GT-40を固定するのは、写真の天文用アルカスイス規格クランプK-ASTECのSDS38です。
 

  とりあえず、このシステムで何とか写真が撮れるようになりました。まあ、体力があれば、赤道儀は高橋のNJP-T2、ガイド鏡はFC60にすれば確実なんでしょうけども、あれは、重いですからねぇ。
 
 ★現在は、ステラショット2をメインで使用しています。今は問題なく使用できております。ガイド鏡も、GT-40で十分の様です。
 
 2020年3月26日に、ステラショット2と無線制御デバイスのGearBoxが発売になり、これをゲットしました。)
 

これが無線制御デバイスの「GearBox」です。望遠鏡、カメラ、オートガイダーを無線で制御出来ます。しかし、現状、有線での使用ばかりです。
 

 写真は、高橋製作所のμ250CRS鏡筒を同社のNJP Temma 2赤道儀に乗せたものです。しかし、重すぎるので、この鏡筒をEM200 Temma 2 Zと言う中型赤道儀を乗せて写していたこともありました。よく見るとさすがに風やシンチュレーションの影響でガイドエラーも起こっています。やはり、NJP Temma 2赤道儀に乗せるべきでしょう。
 尚、当初、オートガイダーとしてはPHD2や、M-GENの方がガイド性能が良いと思っていて、上記の鏡筒はオフアキシスガイダーと、PHDかM-GENを使わないと駄目だと思っていました。しかし、FC60(口径60mm焦点距離240mm)というフローライト望遠鏡をガイド鏡として、ステラショット2で、そこそこ写真が撮れていています。
 2023年12月13日に「ステラショット3」が発売になりました。購入してインストールはしていますが、「ZWO社 ASI 2600MC DUO」なる冷却CMOSカメラには対応していません。そのため、最近は使用頻度がかなり少なくなっています。まあ、「ZWO社 ASI 183MC Pro」と「EOS 6D」には、対応しているはずなので、ちゃんと使ってあげないともったいないですね。「ステラショット3」の星図は、とても分かりやすいですからね。
 また、ステラショットを使う時のガイド用のCMOSカメラは、1/1.2インチの「QHYCCD社のQHY5Ⅲ174M」を使うことが多くなりました。CMOSサイズが大きくて感度も高いですからね。
 

これが「QHYCCD社のQHY5Ⅲ174M」です。モノクロのCMOSカメラです。


ラセルタ M-GEN スーパーガイダー

 
 協栄産業さんのHPには下記のような説明が書かれています。 
 
【M-GENスーパーガイダーは、ハンガリー・ブダペスト大学の人工知能開発チームの技術を応用して製品化されたスタンド・アローン(=パソコン不要)タイプのオートガイダーです。 0.02pixel単位まで解析する優れたアルゴリズムを持ち、ガイド鏡焦点距離の20~30倍の直焦点撮影に対応出来る能力を持ちます。単焦点のガイド鏡(あるいは小さなCマウントレンズ)でも高度な補正が可能なため極めてコンパクトなガイドシステムが構築できます。さらに、新しい撮影手法としてハイアマチュアの関心が高まっている「ディザリング」にも対応。よりノイズが少なく滑らかな画像が得られます。 単なるスタンド・アローンではない、超高感度+超高機能の 「M-GEN スーパーガイダー」 遂に日本上陸です。】
 
 何故、3個目のオートガイダーを購入したのか?それは、私がアホだからでしょう。ま、天体写真家の西の大御所と言われる「Ryutao氏」が、このオートガイダーを使っているという話を聞いて、それなら、十分に使い物になるのだろうと思った点も大きかったのでしょう。
 
 ディスプレイの表示がドット数も少なく上、貧弱なこともあり、説明書をちゃんと読まないアホ衛門は結構手間取りましたが、今では、何とか使えるようになりました。大きな赤道儀に使うより、少し小さな赤道儀に使うのが合っているようにも思います。私は、ビクセンのSXP赤道儀にも使いましたが、K-ASTECのGF50なるポタ赤にも使っております。こんな装置でまともなガイドが出来るのかと思っておりましたが、全くの杞憂でした。
 また、ファームウエア2.40からは、極軸ドリフト法を正式フォローしています。しかし、上記のQHYCCD社のQHY5IL-IIMの方がパソコン画面から制御できて分かりやすいので、ファームウェアをアップデートしておりません。(自分でファームエアを更新する時は、ちゃんとやらないと壊れることもあるそうです。そうなると、工場送りになる可能性もあるそうですよ。)
 
 ★最近は、ステラショットなるソフト1本で、撮影(ディザリング撮影も)、オートガイドもやっていますので、殆ど出番がありません。あー、もったいなや。てな事を書いていましたが、現在のメインの機材は「ZWO ASI AIR Plus-256G」となっております。

 本体は、こんな感じです。こんな、一見玩具のような装置でもちゃーんとガイドしてくれるから驚きです。オートガイドのアルゴリズムが優れているようです。(0.02ピクセルまで解析とのこと。これは、理論上のことなのか、実際上のことなのかは、私は知りましぇーん。)
 

 ボーグ77ED+マルチレデューサー0.7×DGTに、EOS 60D SEO-SP3改で撮影したもののピクセル等倍画像です。焦点距離は571mmで露出は471秒です。少し星像がいびつになっていますが、ファーストランとしてはまずまずです。
 

K-ASTECのGF50フル装備にM-GENを付けてみました。ポタ赤にオートガイダー?と思われるかも知れませんが、結構便利かも。
 

 これは、GF50のレボリング装置を外して、もっとポタ赤らしい状態でセットしたものです。だいぶ慣れてきましたので、撮影までの準備時間もだいぶ短くなってきました。
 

現在は、MGEN-3が発売になっております。初期型より見やすさも、操作性も格段に向上しているようです。ジェニがないので買えませんけどね。
 


ZWO社「ZWO ASI AIR Plus-256G」

 
 最近は、この機種を使うことが殆どです。WiFiで、撮影、自動導入、オートガイドなど、ほぼすべての事が出来ます。(制御ソフトは、無料の「ASI AIR」です。)

撮像カメラとして「ZWO社 ASI 2600MC DUO」を購入しました。ガイドチップ付きのAPS-Cサイズの冷却CMOSカメラです。しかし、このカメラは、現在のところ「ステラショット3」なる天体写真撮影のソフトには対応しておりません。そんな理由もあって、ZWO社「ZWO ASI AIR Plus-256G」と、専用のASI AIR」なるソフトを使って撮影していることが殆どです。
 

当初「ZWO ASI AIR Plus-32G」を購入しておりましたが、マイクロSDスロットが壊れてしまいました。TOA130Sですと、すべてのUSB端子が必要となり、とても不便なので、血迷って「ZWO ASI AIR Plus-256G」を購入してしまいました。こいつは、仮にマイクロSDスロットが故障しても、内蔵している「eMMC」に、十分なデータ保存の容量があるのです。「ZWO ASI AIR Plus-32G」は、修理が出来ないかも知れないので、冬眠中です。
 

親子亀式のガイド鏡を使って、オートガイドしている画面です。調子が良い時は、±2秒以内でガイドしてくれています。
 

 「ZWO社 ASI 2600MC DUO」の内蔵チップでオートガイドすると言うことは、主鏡でオートガイド出来ると言うことです。しかし、ガイド星は、暗いモノは捉えにくくなりました。特に、IDAS社のNBZフィルターなどの光の透過率が低くなるデュアルバンドフィルターを使うと、その現象が顕著となります。そのため、親子亀式のガイド鏡を使ってガイドしていることが多くなっています。ああ、そんなことなら、ガイドチップがない「ZWO社 ASI 2600MC Pro」を購入しておけば良かったと思っていたりしています。この機種なら、多分「ステラショット3」にも対応しているはずですし。
 (「ZWO社 ASI 2600MC Pro」にオフアキシスガイダー装置を構築するのがベストだったかも知れません。)
 

この「ZWO ASI AIR Plus」は、北極星が見えなくても、極軸を合わせることが出来ます。これは、ベランダからの何ちゃって撮影をする時にはとても便利です。(フリーソフトのPHD2や、ステラショットでも出来ますが・・・)
 

また、同社のEAFなる電動フォーカッサーを併用すれば、オートフォーカスも出来ます。これはとても便利です。但し、μ250CRSでは、この電動フォーカッサーでは、オートフォーカスは出来ません。従って、現状、オートフォーカスは、TOA130Sだけで使っています。