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現在の撮影スタイル(惑星等)
 
2023年11月11日現在の惑星撮影スタイルのお話です。
(追記しています。内容が重複していますが・・・)
 
 
 惑星撮影は、学生の頃は、銀塩フィルムで撮影していました。モードラも無い頃はものすごく大変でした。その後、モードラが手に入っても、大変でした。天文雑誌の「天文ガイド」に紹介されていた「コンポジット法」を試していたこともありました。
 
 その後、社会人になって大分経った頃、デジタルビデオカメラで動画を撮り「Registax」なるフリーソフトで、段違いに良い写真が撮れるようになりました。
 
現在は持っていない、ミードの25cmシュミットカセグレンにデジタルビデオカメラ(SD)で撮っていた時の写真。コリメート撮影のせいか、中心部に影が映り込み、画像処理に往生しました。
 
これは、上記の、ミードの25cmシュミットカセグレンとデジタルビデオカメラで撮って、RegistaxとPhotoshopで画像処理したものです。中心部に影が映り込んだりして、画像処理にはアホほど時間がかかりましたが、まあ何とか見える大接近の火星像になりました。(かな?)
 
 デジタルカメラの後は、一時期、WebカメラであるPhilips社のToUcamとToUcamⅡで撮りました。実は、デジタルビデオカメラの時は、設定が悪かったのか、画像が歪んでしまったので、このWebカメラでの撮影の方が遙かに良い結果を得ることが出来ました。
 
これは、高橋製作所のTOA130SにPhilips社のToUcamⅡなるWebカメラを付けて撮影したものです。勿論、RegistaxとPhotoshopで画像処理しています。気流が良かったのか、木星のフェストーンと呼ばれる微細な模様も写っています。
 
 その後は、ワテック社のカメラも何個か試しましたが、結果は思わしくなく・・・シクシク。
 
ワテック社のカメラは、3個ほど買ったでしょうか?モノクロの高感度の物は、流星も写すことが出来ました。しかし、カラーのタイプの物は、1/2インチのものと1/3インチの物を試しましたが、私の腕が悪すぎて、全く思った結果が残せませんでした。アホぢゃー!ちなみに、画素数は38万画素で、アナログ仕様です。
 
 やがて、惑星用のカメラはCMOSタイプの全盛時代に突入します。
 私が買った、この手のカメラは一体どれだけあるでしょか?処分した物もありますけどねぇ。
 最初に買ったのは、イメージングソース社の物でしたが、ほぼ使用せずに処分してしまいました。その後、セレストロンのスカイリスの商品を何個か買って試しました。しかし、最近、このカメラはほぼ使っていません。
 
これが、セレストロン社のスカイリスカメラです。投稿写真を見ると、現在は、このカメラを使っている人はあまりいないようですねぇ。
 
 今や、中国製のCMOSカメラが大人気です。QHY CCD社とZWO社の商品が二大人気ですが、(CMOS自体はSONY製)最近はZWO社の方が優勢のように思います。
 QHY CCD社の商品は、QHY5L-ⅡM(以前はほぼオートガイダーに使用)。QHY5Ⅲ174M(これはほ現在オートガイダーにメイン使用)。QHY5Ⅲ174C(カラー・1/1.2インチCMOS採用)。QHY5Ⅲ178C(カラー・約600万画素。月撮影の方が合っているか?)を持っています。スマートなデザインと、一部の商品は「ステラショット」と言うとても便利なソフトに対応しています。てなことで、最近のオートガイダーには、CMOSが大きいのと、感度が高いので「QHY5Ⅲ174M」をメインで使用しています。(ステラショット2になってからは、ZWO社の商品にも対応しています。)
 
これは、QHYCCD社の「QHY5Ⅲ178C」なるカメラです。最大で630万画素もあるので、能力が低いパソコンではフリーズしてしまいそうです。また、カメラのスペックから考えて、月面撮影に適しているのかも知れません。
 
 
 一方、ZWO社のCMOSカメラは、ASI 290MC(惑星撮影には最適か?)とASI 183 MC Pro(冷却モデル)を使用しています。少なくとも日本国内では、ZWO社の物が圧倒的にバリエーションが多いようです。
 
これは、ASI 290MCなるCMOSカメラです。惑星には最適ではないかと思います。
CMOSセンサーは、Sony 1/2.8 "CMOS IMX290/IMX291で、解像度1936×1096=2.121.856画素。こんな小さなものでも、昔のデジタルカメラ位の画素数がああります。
 
これは、ASI 290MCで撮った木星。ベランダ撮影だったことや、低空で、しかも、透明度が悪かったので、こんな程度の写真になってしまっています。
 
 これは、ASI 183 MC Pro(冷却モデル)カメラです。当初は、ASI 294MC Proを買おうとしていましたが、たまたま協栄産業大阪さんに在庫がなかったので、これを衝動買いしてしまいました。
 ちなみに、ASI 294 MC ProのMOSセンサーは SONY IMX294 CMOSで、解像度は4.144×2.822=11.684.368画素です。(約1.100万画素)。一方、ASI 183 MC Proの方のCMOSセンサーは、SONY 1 "CMOS IMX183CLK-J / CQJ-J で、解像度は5.496×3.672=20.181.312画素です。(約2.000万画素。でかい。)更に、感度もかなり高いようです。今後、色々な対象を撮影してみたいと思っています。鏡筒も、TOA130Sだけでなく、セレストロンのC11で撮ってみたいものです。
 
 これは、ASI 183 MC ProをTOA130Sに付けて、ベランダから「なんちゃって撮影」したM104です。テスト撮影だったので、露出が足りないことが後で分かりました。冷却カメラなので、ダークノイズが少ないのがとても良いです。
 このカメラでも惑星は撮影出来ますが、その際は、解像度を下げて、フレームレートを速くする必要があります。
 
これは、TOA130S鏡筒にビクセンのフリップミラーを付けて、直角方向にはアイピースを付け、直線方向にはASI 290MCカメラを付けたものです。こうすれば、高倍率の導入でも、割と視野の中に、対象物が入ってくれます。便利な時代になったものです。
 
 μ250CRSでの撮影システム。ビクセンのフリップミラーを付けて、撮影はZWOのASI290MC。テレビュー社のパワーメイト2.5×で拡大。同社の1,25″大気分散補正プリズムを付けています。キャプチャーソフトは「FireCapture2.6」の方が「SharpCap3.2」より結果が良いように思います。
 
 
 
上記のシステムで土星撮影は、だいぶマシになったような気もしますが、木星の撮影はさっぱりのままです。
 
 また、ZWO社製CMOSカメラの撮影コントロールソフトには「ASICAP」なるソフトがあり、日本語化もされています。このソフトウェアはSharpCapとユーザーインターフェースが似ていて、SharpCapの簡易版とも言えます。正直、現在のところあまり使用していないものの、とても分かりやすく便利なソフトだと思います。同じようなソフトがQHY社の商品にもあると良いのですが。
 
 これが、ZWO社のASICAPなるソフトのインターフェイスです。(協栄産業東京店のHPから画像をがめさせて頂いた。(ご免ちゃい。)
 あ、結局、細かい設定が出来ないので使っていません。おほほ。
 
ZWO社から、こんなソフトも出ました。(ASI Studio)設定が簡便ですが、これも細かい設定が出来ないので使っていません。
 


 
おまけです。他の項目に書いていた内容を移行しました。上記の内容とかなり重複しております。どーも、すんまそん。
 
 惑星と月の拡大撮影に関して追記します。レベルの高い方には、笑われる内容かも知れませんけどね。
 
 惑星と月の拡大撮影は、その昔は、アイピースで拡大して、銀塩フィルムで撮影する方法しかありませんでした。当然、1発撮りなので、シーイングの悪い日本においては、なかなか良い写真を撮ることが出来ませんでした。現像があがって「うわっちゃー。ピンボケだ。」なんて事もしばしば。 
 私が、中学生か、高校生の時に、銀塩フィルムで何枚か撮ったものを、焼き付けの際に、コンポジットする方法が、天文雑誌で紹介されました。私も見よう見真似で、四苦八苦しながら真似をしてみました。しかし、技量がなかったのか、それほど良い結果を得ることが出来ませんでした。
 
 特に惑星写真撮影に革命が起こったのが、フィリップス社の「ToUcam Pro」なるWebカメラを改造して動画を撮り、それを、フリーソフトである「Registax」なるソフトで、スタックし(コンポジットとも言う。画像を重ね合わせること。)更に、「Registax」に備わっている「ウェーブレット処理」をすることで、これまでには想像も出来ない画像を得ることが出来る様になりました。
 記憶が確かなら、私は「ToUcam Pro Ⅱ」を光映舎さんで、OLYMPUSマウントの筐体に改造してもらって使用しておりました。惑星が、銀塩の撮影と比較して飛躍的に良く写る様になってビックリしておりました。
 
 私が購入したのは、確か「ToUcam ProⅡ」だったと思います。(上の写真)これを「光映舎さん」で、フィルターの改造をしてもらい、四角い黒い筐体に入れてもらい、OLYMPUSマウントにしてもらいました。当時は、それを快適に使っていました。
 調べて見ると、意外にも1.280×960ピクセルもあったんですよ。こんな小さなWebカメラなのに!!
 
 その後、デジタルビデオカメラや、Watec社のアナログカメラで、動画を撮って上記の処理を行う方法も試しました。ビデオカメラの場合は、カメラレンズが付いた状態の「コリメート方」で撮りますので、カセグレン形式の望遠鏡では、真ん中に黒い影が映り込み、画像処理するのが大変でした。
 
Watec社のアナログカメラです。思った程の結果が出ませんでした。
 
 
 その後、評価の高い、 イメージングソース社のDFK21-AU618.AS(天文仕様セット)を購入致しました。しかし、仕事が忙しかったのか、殆ど使わずに処分してしまいました。
 
これが、そのイメージングソース社のDFK21-AU618.AS(天文仕様セット)です。殆ど使用しなかったのは、実にもったいないことでした。
 
 その後、セレストロン社とイメージングソース社の共同開発のSkyris CCDカメラ、274Cを購入しました。また、しばらっくしてから、同社のCMOSカメラ132Cも購入しました。
 
 これは、Skyris社のカメラのデザインです。
 
 しばらくは使っていましたが、その後、QHYCCD社のCMOSカメラを4台購入致しました。(2個はガイド用のモノクロカメラ)
 更には、ZWO社のCMOSカメラを3個購入することになります。(1個は、ガイド用のモノクロカメラ。)
 
 気がついたら、アホ程、この手のカメラを購入していたに気がつきました。
どわわわー、何ちゅー数のカメラを買っているんだよー。アホかいな?金がないないと思っていたら、こんなに無駄遣い?をしておったがな。
 本当なら、モノクロCMOSカメラでフィルターを変えながら撮る方が、良い写真が撮れるのですが、根性のないアホ衛門は、撮像カメラは、みんなカラーのものだけです。
 
 現在では、中国のPlayer One Astronomy社や、SVBONY社 からも天体写真用のCMOSカメラも出ていますね。
 
 個人的な意見ですが、ZWO社のカメラが良いなって思っています。QHYCCD社も、同じSONYのCMOSを採用していますが、ZWOは、アプリが充実しているからです。
 
 
 今や、惑星や月の拡大撮影は、CMOSカメラで動画を撮って、「AutoStakkert!3.0」なるフリーソフトでスタックして(画像を重ね合わせること。コンポジットとも言いますね。)これまた、フリーソフトである「RegistaxVer.6」でウェーブレット処理する方法が主流になっています。
 
 以下は、高橋製作所のμ250CRSに、ZWO社の290MCで撮った、火星と土星です。まあ、ベランダ撮影と言う事もありますが、技量のない私は、この程度しか撮れておりません。おほほ。笑ってごまかそう。
 
火星です。全然ディテールが写せておりませんね。
 
こっちは、土星です。これもイマイチ、イチマニですね。
 
ここ、米子市に来てからは、シーイングが良い日がまるでありません。こんなボケボケの写真しか撮れておりません。月や、惑星は、シーイング命ですね。2023年10月31日に撮った土星です。話にならんわー。