2024年4月10日(水)本格的な?登山再開(鳥取県の大山)
 
 実は、一昨日は、何かあまり眠れなかったこともあり、昨日は「いいちこ」のアルカリイオン水割を、朝からバカスカ飲んで寝ておりました。それでは、アカンがな。アホー!!
 そんなこともあって、本日は、午前5時に、一端目が覚めてしまいました。(それ以外の時間にも、何度か目が覚めた記憶が・・・)いくら何でも、ちと早いがなって思って、再度寝ようとしたのですが、もうあきまへん。仕方なく、完全に起床と相成りました。
 
 何故、早めに起きたのかというと、本日、本格的?な登山を再開しようと思ったのです。
 
 登る山は、当初、鳥取県の烏ヶ山を考えていましたが、鏡ヶ成(標高930m)から見える「烏ヶ山」は結構な残雪が見えるからです。烏ヶ山は、登山道がそれほど整備されておりませんし、南峰と、北峰には、何ちゃってロッククライミング的な岩登りの場所があるので、やっぱやめておこうと思ったのです。
 ならば、やっぱ、鳥取県の名峰「大山(だいせん)」しか、ありません。しかし、まだ積雪があるようで、不安な点もありました。4月7日に、大川寺の下の方で会った登山者は、アイゼンがなくても登れますよって言われていましたが、果たして、どうなのでしょうかねぇ。
 
 平日なので「夏山登山道」に一番近い「南河原駐車場」に車を停めることが出来ました。
 ここで、ある登山者に会いました。「雪の状態はどうなのか分かりますか?と聞きました。聞き間違いだったのかも知れませんが、この男性は、毎週の様に登っておれておりまして「今は、アイゼンがなくても登れますよ。私も、今回はアイゼンを使わずに元谷の方から登る予定です。あなたは、登山経験が豊富の様に感じますので、アイゼン無しでも大丈夫だと思いますが・・・」
 しばし考えました。私は、もう5ヶ月も登山をしていません。4月7日に、登ったのはハイキング的な象山登山です。やっぱし、道具は必要だな。
 そんなこともあり「モンベル」が空くのを待って待機していました。営業開始は午前10時ですが、少し前から店内に電灯がつき、店のカーテンも開いておりましたので、突撃です。
 「あのー、チェーンスパイクってありますか?」
 「はい、ありますよ。あれっ?どこに置いていたっけ?○○さん、チェーンスパイクって、どこにあったけ?」
 チェーンスパイクは、何ちゃってチェーンスパイクと(歯が短くて、軽い。)通常のチェーンスパイクがありました。結局、通常のものを買うことにしました。
 「ポイントを使われますか?」
 「へっ?ポイントって、いくらありましたっけ?」
 かくして、6.600円の商品を4.320円でゲットしました。
 「使い方はご存じですか?」
 「はい、YouTubeで見ましたので、大丈夫だと思います。」
 「最初は、ゴムが硬いので、力一杯引っ張って下さいね。」
 「ほーい。」
 
 しかし、この知ったかぶりが、アカンかったのですよーん。アホー。
 
 南河原駐車場では、ご婦人が、大きな犬に引きずられる様にリードを持って散歩していました。私を見つけると、そのワンちゃんは、私に寄ってきました。
 「こら、ダメダメ。」必死で、ご婦人は、ワンちゃんを引っ張ります。
 「いやいや、私はワンちゃんが大好きですから、全然大丈夫ですよ。」
 どうやら、ラブラドール・リトリーバーの様でした。すごく、人に慣れている様で、抱きついてきます。
 

丁度、こんな感じのワンちゃんでした。まあ、とにかく、人なつっこくて、元気すぎるワンちゃんでした。
 
 前置きはさておき、夏山登山道から登山を開始しました。その時刻、ニャンと午前10時3分のことでした。登山をするには、ちと遅い時間ですよね。登山届には、余裕を持って15:30分に下山すると書いて出しました。(夏山登山道のピストン)
 

ありゃ、遅い登山スタート。今回は1本だけですが「トレッキングポール」を持参しました。雪で、バランスを崩した時に役に立つと思ったのです。
 

これが、今回持って行ったトレッキングポールです。その昔、北アルプス登山をしている時に、スキーのストックを2本もって登ったら楽だろうなって考えていたことがあります。今や、沢山の方が、トレッキングポール2本を持って登っておられますね。私の発想は正しかったのだ。ノーベル賞をくでぇ。
 

登る時には、上の写真の様に、先っちょにカバーを付けたままで使っていました。アホぢゃ。より滑りやすい下りの時になって、初めてカバーを外して、先っちょが圧雪に刺さるようにして使いました。初めから、カバーを外しておかんかーい!!このバカチンが。
 
 歩き始めて、直ぐに、呼吸が苦しくなってきました。これは、あまりない状態です。昨日、酒ばっかり飲んでいたので、食道や気道の辺りが荒れているのかも知れませんね。
 

1合目に着きました。呼吸が苦しい感じはありましたが、自分では、結構良いペースで歩いているつもりでした。
 

しかし、そのタイムは、昨年の時比較すると、少し遅れています。ありゃー?
 

2合目に着きました。そこそこしんどくなってきています。
 

その到達タイムです。あちゃー、遅れてきておるがな。
 

3合目に着きました。いつもなら、ここで、タイムを短縮できています。
 

あれれれ?30分を軽く切るはずだったのに、ダメぢゃーん。
 

4合目前に、雪が積もっている場所が現れました。そろそろ、チェーンスパイクが必要か?
 

4合目に着きました。やはり残雪がありますね。
 

ありゃー、40分を切れておらんがな。やばいよ、やばいよ。
 

5合目に着きました。おお、この辺りには雪がないですね。
 

おい、おい、50分を越えとるがな。マジやばい。
 

ようやく6合目避難小屋の前に着きました。昨年の11月3日には、60分を切っていたぞー。何ちゅー、鈍足。
 
 この6合目避難小屋では、外国の方が3人おられました。私も、ルイボスティー茶を飲んで休憩です。
 

少し春霞的な状態は否めませんでしたが、それでも、快晴でしたので、気持ちが良かったです。しかし、その反面、厚めの長袖の服に、薄いジャンパーを着ていると、アホほど暑かったです。動いている時は、マジで半袖でも良いと思ったくらいです。汗もポタポタ垂れてきます。
 
 ここにおられた外国の方に声をかけます。「where are you from?」(どこから来られましたか?)すると「フランス。」と。français?(フランス人ですか?)
 しかし、彼らは、早口のフランス語で質問してきます。そこで、私は、なんとなく覚えていたフランス語で「Je ne parle pas français.(ジュネパルレパフランセーズ・・・私はフランス語は話せません。)と答えました。彼らは、英語は、ほんの少しだけの単語程度しか話せないようです。
 「縦走路は、危険で歩けませんよ。」とか「業者コースを歩けば、元谷の方に行けますよ。」と言った内容を、片言の英語で説明しました。分かったのかなぁ?
 と、そんな時に、半袖短パンで、ジョギングシューズ的なシューズを履いている男性が降りてきました。
 「えっ?トレールランの方ですか?」
 「エエ、そうです。天気が良くて気持ちが良いので、もう一回往復します。」
 「ええ?ウソでしょう。そのシューズで、この残雪がある場所をよく走れますね。信じられないですよ。」
 
 さて、6合目からは、見るからに滑りそうな、残雪がたっぷりある坂道が控えておりました。こりゃ、さすがに、チェーンスパイクを装着した方が良いな。
 しかし、ゴムが硬いので四苦八苦します。何故か、そのゴムもよれてしまいます。
 すると、フランス人のお父さんと思しき男性が、靴を抜いて装着した方が良いよみたいなジェスチャーをします。そこで、靴を脱いで装着しようとしましたが、まるで固定出来ません。そのフランス人の方は、危篤にもお手伝いまでしてくれました。
 

これが、モンベルのチェーンスパイクです。10本爪や12本爪のアイゼンが必要な、アイスバーンでなければ、このチェーンスパイクで充分です。
 
 チェーンスパイクの装着に関してですが、「あーあ、モンベルの店員さんにちゃんと聞いておくべきだったな。」としみじみと感じました。多分、ここで20分以上はタイムロスをしてしまった気がします。あれ、30分に近かったかも。そのうち、3人のフランス人のパーティは先に行かれてしまいました。その間も、私は四苦八苦しておりましたが、ダメだと判断して、チェーンスパイクなしで登ることにしました。
 彼らのスピードは、結構遅かったので、あっという間に抜くことが出来ました。よし、よし、変な優越感。
 

これは、下りに撮った残雪のある道の写真ですが、もっとヤバい所が沢山ありました。しかし、登山道は整備されているので、用心しながら歩けば、何とかなりました。
 

これは、6合目を少し過ぎた場所で撮った、日本海です。大山は、割と海に近い所にある、独立峰なのです。活火山ではなく、成層火山だそうです。
 
  7合目の写真は、根性がなくて撮ることが出来ませんでした。えーい、この軟弱者が!!
 

8合目にようやく到着です。この辺りが、文字通り胸突き八丁です。
 

げっ、ここで2時間越えておるがな。アッカーン!!
 
 やがて、木道が現れます。自分としては、そこそこのスピードで歩けていたと思います。
 
ようやく、登頂しました。そのタイム、2時間19分あまり。終わった。死んだ。遅すぎ。まあ、チェーンスパイク装着に四苦八苦して、相当な時間のロスがあったし、チェーンスパイクなしで、雪道を登ったのだから、まあ、エエとしましょう。エライ、エライ。アホ衛門。とにかくエライ。おお、これが66年近くかけて編み出した「自分で自分を褒めまくるの術」か。げにおとろしか。
 
 山頂ステージには、青年がカップヌードルを食されていました。
 「どちらからですか?」
 「直ぐ近くの地元からです。」
 彼は、カップヌードルを食すのに忙しかったのか、あまり人としゃべるのが好きではないのか、会話はそれだけでした。
 もう一人、背の高い、年配の男性がおられました。その方は、チェーンスパイクを履いておられました。チェーンスパイクを履いたままで木道を歩くのは、如何なものかとも思いましたが、既に、木道は、アイゼンで結構削られていたので、ま、エエッかとも思いました。
 「今日、モンベルでチェーンスパイクを買ったのですが、まるでうまく装着出来ませんで・・・」と言いますと「この小さい輪っかの中に、登山靴を入れるんですよ。最初は、私も、このサイズの輪っかに登山靴が入るのかと思いましたが、グーンとゴムを引っ張ると入りますよ。」と。「ありゃりゃりゃ、そうなのー?」やっぱし、初めての器具は、事前にテストしておくべきでしたね。
 
 しばらくすると、あの3人のフランス人も登って来られました。「アロー!」と声をかけます。しかし、その後、私はフランス語は出て来ません。なので、英語で「 Are you tired(疲れましたか?)」と、奥様らしき女性に聞きます。これは、何とか伝わったようです。「ええ、とても。」みたいな反応でした。
 
これは、山頂で、多分娘さんだと思いますが、背の高くてスタイルの良い、パツキンの女性でした。その後ろ姿を撮ったものです。(あー、盗撮ぢゃ。ゆーちゃろ。)昔、フランスは農業が盛んのため、あまり肉食ではないため、ヨーロッパの中では、小柄な人が多いと言われていましたが、今は皆さん背が高いですよ。この女性も180cm以上あったのでは?
 
 その後、フランス人のお父さんと思しき人と、直ぐ近くで休憩することになります。その昔、フランス人は、プライドが高く、英語を話せるのに、絶対英語でしゃべらないと聞いたことがあります。しかし、この方達は、本当に、フランス語しか分からないようで、やたら早口のフランス語で話しかけてきます。わしゃ、フランス語、分からんちゅーにぃ!!
 でも、お父さんは、チョコレートをどうぞとジェスチャーをしました。一端、お断りしたのですが、どうぞ、どうぞ、言う感じだったので、ありがたく頂きました。「 Merci beaucoup.(メッシッ、ボク)」と、いかにもフランス語っぽい発音でお礼をしました。メルシー、ボクゥーとは発音しないよね。あれぇー、もらったチョコレートですが、日本製やないかーい!!だふんだ。
そして、最期に 「au revoir(さよなら)」と言って、先に下山しました。以前、この発音は「オーボワッ」みたいに聞こえていたので、そう発音しましたが、何か違っていたみたい。でも、ちゃんと伝わりました。(日本語では、オートボワールとか書かれているのを見たことありますが、実際の発音とはまるで違いますね。日本の教育はおかしいのですよ。)
 
大山山頂から見た、山頂避難小屋と日本海です。今日は、天気が良かったので、景色も最高。
 
これは、山頂から見た縦走路です。危なすぎるので、縦走は禁止になっています。その昔、私は、この縦走路を2回歩いています。1回目は、30kgのキスリングをかついで。2回目は、荷物が少なかったのと、小雨が降っていて、視界がきかなかったので、それ程恐怖心がなく、あり得ない程のスピードで歩きました。ちなみに、写真の真ん中の峰は「剣ヶ峰」と言いまして、何故か、大山山頂(弥山 みせん)より高く、標高は1.729mです。
 
大山山頂から、縦走路と烏ヶ山を撮ってみました。次回は、烏ヶ山登山かな。(烏のクチバシみたいに、二つの峰がありますよね。)
 
 私の下山のスピードは、そこそこ速かったようで、先に下山してた「チェーンスパイク」を履いたおじ様を、あっという間に、抜いてしまいました。エライぞ、アホ衛門。
 8合目の辺りで、あのトレールランの方が、もう登って来られました。二度目の登山ですよ。「いくら何でも速すぎますよ。」と、私は開いた口が塞がりません。
 
 下山時は、もう面倒臭いのでチェーンスパイクは履きませんでした。従って、予想していた通り、滑りまくりです。ある急な坂道では、足跡が、もう滑りまくっているのが分かりました。みーんな滑っているんだ。そうだよな。私は、1回だけですが、滑ってこけました。
 
  6合目を過ぎると、業者コースとの分岐点があります。私は、そのまま夏山登山道を、一端下りました。しかし、業者コースを歩いている人見て、引き返して、業者コースをとることに変更です。歩いていたのは、結構年配の男性でした。私より、まるで遅いスピードでしたので、先を歩かせてもらいました。
 
 やがて、元谷に降りました。「あれっー?元谷避難小屋が見えとるがな。」何で、今まで気がつかなかったのだろう。絶対、通る度に、視界には入っているはずなのに。
 ちなみに、3月2日に、この場所で雪崩に巻き込まれて、二人が行方不明になると言う事故がありました。一人は、3月16日になったようやく遺体が発見されましたが、もう一人の方は、3月30日になって、ようやく遺体で発見されました。この経緯を、どの登山者もご存じの様でした。ご冥福をお祈りいたします。
 
少し先に行った所で、大山北壁を撮ってみました。
 
 その後、超超超ワンパターンで、大神山神社奥宮と下山神社に寄りました。
 
確か、2027年まで補修工事をしている「大神山神社奥宮」です。さすがに、積雪時は工事が出来ませんからね。
 
奥宮の、左の奥には、下山神社があります。1.805年に再建されたとか。風情があるわー。
 
次に「金門」にも寄ってきました。恐ろしきマンネリ。
 
「金門」にあるお地蔵様にも、お祈りしました。まずは、世界平和と、私たちの平和。そして、宝くじで1億円当たりたいなー。それは、死刑。
 
南光河原駐車場に戻ってきました。ストップウォッチを止めるのを忘れていまして、しばらくしてから止めました。いくら回り道をしたとは言え、2時間以上かかっとるがな。
 
 ありゃ、あのフランス人のパーティの娘さんと思しき人が降りてきました。多分、あの人だよな。しかし、親御さんと思しき人は、いくら経っても降りてこられません。ほぼフランス語しか、しゃべれないからなぁ、帰りはどうするんだろう?一瞬、私の車に乗っけて送ってあげようかとも思いました。しかし、違う人かもしれないし、私はフランス語は、ほぼ分からないしなぁ。てなことで、しばらく待っていましたが、スルーすることにしました。
 と、登る前に、じゃれついてきた、ラブラドール・リトリーバーと、そのご主人様である、ご婦人がまたおられました。完全に、犬に引っ張られている感じだよな。
 
 滑りやすい雪道で、かなり踏ん張ったので、両モモの前の部分が、筋肉痛です。しかし、不思議な事に膝は、全く痛くありませんでした。めでたし、めでたし。今回も、いろいろな人達との出会いがありましたね。そこそこ楽しかったですぞぉ。