高橋製作所MT-160既になし)
 
 
2000年に岡山県の美星町で撮ったもの。オートガイダーはSBIG社のST-4でした。
 
 
このMT-160では銀塩で撮っていましたので、結構大変でした。結露防止のために、斜鏡にはサミコンヒーターを付けています。ガイド鏡は高橋のFC60と言うフローライトを使ったものです。まあ、なんちゅー豪華な。また、ガイド鏡には微動でなはなく、粗動装置が付いています。また、フィルムを平坦にするために、簡易吸引装置もつけてあります。
 

ヨシカワ光器でメンテナンスをしてもらったMT-160をNJP-T2に乗せてみました。主鏡が外気にすぐ慣れるように簡易シースルー機構になっています。しかし、湿度の高い日や寒い日には、主鏡が結露しやくなってしまいました。その後、手放してしまいました。(ガタが出始めていたことありまして・・・)
 
 名古屋から東京に転勤する直前に、名古屋のオリオン館(もう今はありません。)で、中古の両軸モーター付きのEM-100赤道儀を衝動買いしました。(なにせ、転勤直前ですからねぇ。アホかも知れん。)しかし、モーターが後付けだったり、システム90赤道儀を無理やり両軸モータードライブ化したものだったので、すぐに限界を感じました。
 そこで、東京時代に、今は無き「アトム」でバリバリのローンを組んで購入したのが、この高橋製作所製の初期型のEM-200赤道儀と同社のMT-160です。
 
 MT-160は、そのままでは、F6ですが、コマコレクターでF8になり、レデューサーでF4.8になるシステムニュートン反射望遠鏡。しかし、コストも考えたのでしょうが、引き抜きバイプではなく、金属の板を丸めて溶接したものでした。加工精度が悪く、真円度が悪かったのが難点でした。鏡筒バンドを強く締めてると、その鏡筒の継ぎ目の塗装が、メシッと言って割れてしまいました。
 しかし、中学生の時、口径15cm級のニュートン式反射は夢の機材だったので本当に感動ものでした。勿論、もっと暗いFの方がよく見えるのでしょうが、この焦点距離だと扱いはとても楽になります。それに、中心像は実にシャープで長い間愛用していました。
 ちなみに、ニュートン反射望遠鏡は、光軸修正などメンテナンスが面倒臭いというのが定説です。しかし、高橋製作所の製品は頑丈でしたので、それほどシビアに考えていませんでした。
 ですが、ある日、国際光器からレーザーコリメーターを購入して使ってみたらビッツラ。遠征の度に、光軸が狂っているのが分かりました。しかし、このレーザーコリメーターを使うことで、短時間で光軸修正が出来るようになりました。
 MT-160はヨシカワ光器でメンテナンスをしてもらいましたが、結局売り飛ばしてしまいました。今ではニュートン反射望遠鏡は人気がありません。良い望遠鏡なんですけどねぇ。
 
 ところで、EM-200赤道儀は、当時としては画期的な試みをした赤道儀でした。まず、手動微動がなくなり、両軸のモーターのみで操作するのです。初めは、何故こんなことをしたのかと怒っていたのですが、慣れるとどうって言うことはありませんでした。また、突起物があまりないデザインとなり、移動中にパーツを破損する心配が減りました。極軸のセッティングも実に楽になりました。極軸望遠鏡を覗くと、中に日付や時間の環があり、時角を計算することなく極軸セッティングができました。(今では当たり前のものですが)また、一番のメリットは、このクラスでは素晴らしい強度と精度を有していたことでしょう。
 
 その後、暗い対象物を写したいと、NS企画が発売していたDOG-NS4システムなる自動導入システムを取り付けました。しかし、1998年の獅子座流星群の際に突然壊れてしまいました。(と言うか、帰ってみてから写した星が全部流れていてびっくり。初めて壊れていることに気がついた次第です。)しかし、NS企画に連絡が付かず大いに悩みました。しばし考えた後、当時高橋製作所が改造をし始めた、自動導入システムのTemma Jr.にしてもらいました。(多分、高橋製作所の初めての自動導入システムではないかと。改造費が高いのは、エンコーダーで微妙な角度を検知するため、ギアなどの精度を格段に上げるためとか。でも、高かったなぁ。)長持ちする機材ですねぇ。但し、現行型と違って、24Vでないと動きません。そこで、12Vのバッテリーから24Vにするために、DCDCコンバーターを買って使っていました。
 
 ★2016年にこの機材は下取りに出しまして、EM-200 Temma 2Zに買いかえました。

これが、NS企画のDOG-NS4のコントローラー。手作り感が強いですねぇ。これが壊れた時、元の純正の形に戻せば使えなくはなかったのですが、オートガイダーのST-4端子がないんですよねぇ。何せ、私のEM-200は初期型ですからねぇ。(上記の様に、EM-200 Temma 2Zに買いかえています。)
 
 「アブ衛門の嘆き」にも乗せていますが、EM-200 Temma Jr.は、強度、精度ともこのクラスでは最高クラスではないでしょうか。
 

ボーグ77EDⅡに×0.85のレデューサをつけてEOS60D SEO改で10分露出したものです。ノータッチガイドのピクセル等倍です。35mm換算では約700mmの焦点距離となります。星像はピンぼけなこともあり、ちょっといびつになっている感じになっています。でも、この精度は結構すごいことだと思いますよ。
 

 MT-160は、ニュートン式反射。光路が90度曲げられる方式なので、短い三脚でも不自由なく対象物が見られました。その一方で、結露対策も大変でした。E氏の文献を参考に、斜鏡にもレデューサ付近にもサミコンヒーターを取り付けました。その後、Ryutao氏の話や記事を参考に、シリカゲルを使った乾燥空気を送り込む装置を自作しまして、とりあえず、斜鏡、主鏡の結露は免れることが出来たような・・・最近、ビクセンから口径20cm、F4の望遠鏡に優秀なレデューサが発売されました。これで、また、ニュートン式反射望遠鏡が見直されるかも知れませんねぇ。
 余談ですが、世紀の大彗星「池谷・関彗星」を発見された、池谷さんの記事を新聞で見たことがあります。彼の観測望遠鏡は、大きなニュートン式反射望遠鏡でした。斜鏡を固定する三本のスパイダーが当時は、妙にかっこ良いと思えたものです。
 写真は、2007年8月に奥上高地の徳沢で撮った写真とMT-160を合成したものです。分かりますよねぇ。分からいでか?
 
 

 

 実はEM200赤道儀を買う前に、ある時期、EM100赤道儀の中古を使っていました。同社のシステム90に、両軸モードラを付けたものでした。しかし、思った程の精度がありませんでしたし、現場でいちいちモードラをセッティングすることが嫌になっていました。
 コントローラーはボタンだらけでした。これが、意外に格好良いと思えておりました。