現在の自宅マンションのベランダで撮ったTT320X(初期型)何故か、三脚はマンフロットのもの。三脚は、やはりジッツォのものが一枚上手。雲台はジッツォのオフセンターボール雲台。(クイックシュータイプではないもの)この雲台、最初は強度がどうなんだろうと心配していましたが、実際に使ってみると実に便利。どの位置でもちゃんと思い通りの構図がとれますよ。
(少し前から、この雲台、うまく固定出来ないことが何度か体験しています。固定ノブを何度かセットし直すと何とかなっていますが、寿命ですかねぇ?)
サービス画像ぢゃ。サービスぢゃ。おほほ。くぁんぺきな合成写真ぢゃ。笑えよー。
これは、ASTRO TRAC 最新型 TT320X-AGの写真。たたむとこんな感じになります。登山の際には、この状態で、まずタオルで包みます。そして、両側からホームセンターで買った板をナイロンロープで締め付けます。それから、防水のために、ゴミ袋で二重に包みます。これをザックのサイドポケットに固定します。これでバッチグー。(ふ、古い。)
これまで、私は様々なポタ赤を使って来ました。
高橋製作所の40mm屈赤H型。同社スカイパトルール旧型、同社スカイポート新型、ケンコー・トキナー社のスカイメモR、アイベル社オリジナルのCD-1・・・
しかし、少なくとも私にはどれも満足がいくものではありませんでした。強度不足、モーターのトルク不足。広角レンズでもガイド出来ないこともしょっちゅうでした。「俺は、ちゃんと撮れている。問題ないぞ。」と思われている方も多いかもしれません。しかし、私の場合は、バランスを工夫したり、締め付けを強くしてみたりしても駄目でした。(私が単にアホだからかもしれません。んだ、んだ。)
そんな2008年のある日、国際光器のHPのこの機材の広告が載っていたのです。「何かうたい文句はすごすぎるぞぉ。でも、本当にそんな精度や強度があるのかなぁ。」と思いつつも、わらをもすがるつもりで、初期ロットを購入しました。(最大15kgまで搭載可能、500mmまでガイド可能と書いてありました。)
TT320Xは、タンジェントスクリューを使ってマイコンで制御する方式です。また、精度を出すためにタンジェントスクリューが長くなり、全体も長細い形になります。しかし、私の持っている初期型でも1.1kgしかありません。(現行モデルのTT320X-AGは穴だらけで1.0kg。1軸ガイドですが、オートガイダーが使えるようになっています。)また、タンジェントスクリュー方式が故、一回に2時間の露出が限界で、それ以上となると巻き戻しが必要になります。しかし、星夜撮影なら、全く不便に思うことはありません。また、「こんな形でポタ赤と言えるか!」と思う人もいるかもしれませんが、登山の時は、両側を板で挟んでザックのサイドにくくりつけます。他のポタ赤と比較しても一番携行しやすいですね。
実際にテスト撮影をしてみると、条件がそろえば、300mm相当を10分ガイドすることが十分可能です。登山では、主に広角レンズを使いますので、成功率は100%となりました。これは、買って大正解の商品でした。精度、強度とも言うことなしです。しかし、最近の天文雑誌のポタ赤の特集で、このTT320Xは載っていません。まるでカヤの外です。何故なんでしょうか?不思議ー!でも、個人的にはダントツの一押し商品です。
しかし、実は、買ってすぐの話ですが、寒くなるとモーターが動かなくなるというトラブルに見舞われました。どうやら、電子部品に問題があったようで、新品に交換してもらいました。その後は全く問題なく動いております。また、極軸望遠鏡は、発売記念で、無料でついてきました。しかし、マグネットだけで付けるため、何度も落下あげく、壊していました。そのため、後でもう一つ買う羽目になりました。同じクレームを言ってくる顧客が多かったのでしょう、現在は脱落防止のリングが付属されています。それから、電源が12Vなので、大阪の日本橋のパーツ屋さんで電池ボックスを買ってきて、単三電池を8本を入れて使っています。この12V用の電池ケースは、初めからついていると嬉しいんだけどなぁ。少なくともオプションで販売しておいて欲しいですねぇ。私のように文系のオジンは、こういった工作だけでも骨が折れるのです。ポキッ。
極望の固定リング。これがあるだけでも、安心感と操作性が格段に違いますよ。
また、登山の際には、三脚はジッツォの小型のものを使用しています。協栄産業でアウトレット品を半額で購入したものです。初めは、ジッツォは、ブランドだけでとんでもない値段をつけていると思っていました。しかし、手で無理矢理揺すってもガタを感じることがありません。さっすがー。その後、もっと耐荷重の大きいモデルも購入しました。しかしながら、登山の際には、少しでも軽量化したいので、最初に買った小型のものを持って行っています。望遠レンズを使わなければ、この三脚で全く問題ありません。
ところで、三脚とTT320Xをつなぐ雲台は、単純な構造の自由雲台が良いですねぇ。クイックシューのタイプや、マンフロットのジュニアギアヘッドなどでは多少ガタが出てしまいます。現在は、K-ASTEC 高度方位調整装置 XY50を購入しましたので、これも試してみたいと思います。
(2013年の徳沢で使った時は、下が大きな岩だらけで、北極星がなかなか入らず、自由雲台に変えて使いました。意外に丈夫な自由雲台の方がセッティングが早くて使いやすかったですよ。およよ。)
(その後、ちょっとだけ試してみました。どの機材もそうですけど、必ず事前にテストをしておく必要性があります。意外なことに気がついていないことが多いからです。)
それから、ポタ赤は北の方角を中心に構図をうまくとれないことがよくあります。これを解消するために、強度を無視して自由雲台を2個重ねて使ったり、ジッツォのオフセット自由雲台を使ったり、K-ASTECのレボルビング装置 RR-110も試しています。このレボリング装置は結構重宝するのですが、3箇所で固定するため、慣れが必要です。まだ、最適な組み合わせを試行錯誤している最中です。写真はジッツォのオフセット自由雲台を取り付けているものです。適当なテスト段階での感想ですが、このオフセット雲台ではちょっと強度不足のような気がします。バランスをかなりくずした状態で撮る場合は、強度不足を感じています。・・・
(と書きましたが、望遠レンズでなければ全く問題なしでした。)
これは、交換してもらう前の仕様で、35mm換算にして320mmを6分露出したもののピクセル等倍です。この写真は少し流れていますが、ご機嫌が良い時は、この焦点距離を10分程度はほぼ完璧にガイドしてくれます。しかも、安定度が抜群に良いですねぇ。
この写真は、シグマの15mm対角魚眼をAPS-Cデジイチで10分露出したものを2枚コンポジットしています。登山中は、このレンズを多く使うことがありますが、さすがにこの焦点距離なら失敗は皆無です。
2013年8月に奥上高地の徳沢で撮ったもの。望遠レンズを使わないのなら、三脚とTT320Xをつなぐのは、自由雲台(クイックシュータイプはちょっと強度が心配。)で良いと思います。写真は、高度方位調整装置 XY50が付いていますが・・・
ちょっと、ジッツォのオフセンターボール自由雲台GH2750を試してみました。
これは、南側の横、縦の構図。
こちらは、北側の構図。普通の自由雲台とポタ赤では、北側の構図はとてもとりづらいのですが、この雲台ならご覧の通り。
これが、ジッツォのオフセンターボール雲台GH2750の拡大写真ぢゃー。
アストロトラックTT320Xにジッツォのオフセンターボール雲台GH2750使ってカメラをセットしてみました。どんなところでもほぼ自由に構図をとることが出来ます。これは便利。特に、北側の撮影は、ポタ赤の苦手にするところですが、これなら問題ありません。(バランスの崩れによるガイド不良がどれくらいあるかはまだテストしておりません。なんたるちーや。)但し、クイックシューのタイプのものは使いません。強度が心配だからです。また、あえて問題点を言うなら、画面の左側に荷重かかると、雲台が緩んでしまいます。ちょうどバランスが合っているか、右側に多少荷重がかかっているようにしないと危険です。当たり前ですよねぇ。
★最近、国際光器のHPにこのポタ赤が載っていません。扱いをやめたのでしょうか?多分そうなんでしょうねぇ。最近はウォームホイルを使った、様々なポタ赤が発売さていますから、タンジェントスクリュー方式のTT320Xは、日本では不人気なのかも知れません。